私の本業

私の場合、時計修理はあくまで趣味で、本業が別にある。
本業はIT関連で、時計修理とは全く分野が異なる。
時計学校に通っていたとき、時計業界に就職するか、趣味の範囲に留めるか悩んだが、今の選択は正しかったと思う。
時計修理だと、ゼロからの出発なので、収入は大幅にダウンする。
一方、本業があっても睡眠時間を少し削れば、時計修理を続けることができる。
お金が無ければそんな余裕も生まれないだろう。
時計修理を本業にすることは、定年後のお楽しみにとっておこうと思う。

時計趣味の真骨頂

時計趣味の真骨頂は、自分で分解修理することだと思う。
自分の手でバラしてみることで、時計の本当のすばらしさが分かる。
しかし独学で時計修理の技術を習得することは、不可能ではないが、かなり難しいと思う。
私の場合、1年間ほとんど仕事をしないで時計修理の学校に通ったわけだが、誰しもそんなことができるわけではない。
その辺りにニーズがあると思うが、仕事も家庭もそこそこ忙しいので、妄想に留めておく。

ムーブメントの改造

ドイツ語だが、ムーブメントの改造をしている興味深いサイトがある。
ベースはユニタスだろうが、受けを3/4プレートにしたり、穴石をネジ留めにしたりと、高度な改造を施している。(写真は通常の受けのタイプ。)
まず目指すのはここだろう。
スイスの独立時計師も、ムーブを1から製作するのは稀で、ほとんどが改造を施している。
例えば、フランク・ミュラーは、過去にビーナス179をベースに、トゥールビヨンと永久カレンダーを付加している。ここまでやるのは凄すぎるけど。

将来の目標

将来の目標・・・それはオリジナルの時計をつくること。
フィリップデュフォー氏みたいに1から時計を製作するのは、かなりハードルが高そうだが、ムーブメントの改良なら、なんとかなると思う。
上下のムーブメントを見比べてほしい。
上はエテルナのクロノグラフ。時価10万円程度。
下はパテック・フィリップのクロノグラフ。時価500万円以上。
驚くことに、ベースは同じムーブである。
パテックの方は、ベースムーブに大幅な改良を施している。
ジャッケ・エトアール氏はオールドムーブを仕上げた時計を販売していたが、それよりもう1歩進んだパテック・クロノのような改造を施したい。
そのためには、まず時計の基礎を勉強することだ。

作業台

自宅で分解組み立てをするための作業台を製作した。
木の箱を裏返しただけ。(笑)
いちおう多少は工夫しており、作業する面にはPタイルという床材を貼って、部品を飛ばしても大丈夫なように背面にプラ板を取り付けた。
欠点は、高さが低すぎること、それから収納するための引き出しがほしい。
当面はこれでいくが、いずれもう少しまともな作業台を製作したいと思う。

顕微鏡

たまには授業以外の話題も・・・。

私は時計を分解したとき、顕微鏡でムーブメントを見るのが大好きだ。
理由はよく見えるから。そのまんまの理由だけど(笑)。

顕微鏡で時計のムーブを見ると、ホコリやキズなど、いろいろなものが見えてくる。

ホコリは予想以上に付いている。私はムーブメントが好きなので、よく裏蓋を開けて眺めたりしているが、あまりお勧めできない。
ピンセットで軽く部品をつかむだけでキズが付くことも分かった。

で、ヤフオクで、学校で使っているのと同じ顕微鏡が出ていたので、思わず購入してしまった。
結構な値段だったが、これでショックバネも怖くない!