トゥールビヨンのキャリッジ

トゥールビヨンのキャリッジを組み立ててみる。
とりあえずそれっぽい形になったが・・・全然動かない。
テンプとガンギの上下の穴石のセンターがあっていない。
他にも課題は山積。心が折れそうだ。もっと時間が欲しい。
時計製作はそんなにあまくない。
とりあえず穴石のセンター出しは、部品をアセンブリした状態で穴あけをやってみる。

加工がずれる

久しぶりにCNCで切削した。
切削はすごい音が出るので、平日の夜にはできない。
そうなると休日しか候補が無いのだが、家族で遊びに出かけることが多く、なかなか時間がとれないのだ。

なんか変だ。形がいびつになる。
以前から穴と外周がぴたっと合わないことが多かったのだが今日は特にひどい。
CNCをバラシていろいろ調べてみた。
送りネジを固定するネジが、ずれているのが原因だった。
XYZの全てがずれていた。
修正したらうまく加工できた。
また貴重な時間を無駄にしてしまった・・・。

小型ディスプレイ

CNCとディスプレイが少し離れた位置にあったので操作性が悪かった。
そこでアマゾンで8インチのディスプレイを購入した。
タイムセールで6千円くらいで購入したが、思いのほか良いモノだった。
コンパクトなので机を占領しない。
これでディスプレイを見ながらCNCの操作ができる。

ロンクロ

ロンクロと言えば13ZNや13CHが名品だが、本当の名品は懐中クロノだと思う。
各レバー類は、美しく、複雑な形状をしてる。
この機械の特徴は、60秒ちょうどで積算計が、カチッと動作するところだ。
この積算系を搭載している現行モデルはランゲのダドグラフくらいしかない。(量産品では)
ムーブメントはCal.19.73Nと、それより少し小さいCal.18.72がよく見られる。

今回修理したのはCal.18.72だ。
状態は不動。この種類の時計は過去に10個以上修理しているが、不動の原因はほぼゼンマイ切れだ。
分厚い、高トルクのゼンマイを使っているため切れやすいのだろう。
この時計のすばらしいところは、クロノグラフの部品をほとんど外さなくてもゼンマイ交換できることだ。
よく時計の本にはモバードクロノグラフがモジュール化によりゼンマイ交換を容易にした云々と書いているが、それよりずーっと前に実現しているのだ。

偏屈のすすめ

独立時計師フランソワ ポール・ジュルヌ氏の本。
タイトルがイマイチだったので、ずっと読んでいなかったが、読んでみたらおもしろい本だった。
F.P.ジュルヌ氏が独立時計師になるまでの経緯や、時計製作のストイックなこだわりが書いてある。
独立時計師を目指すなら必読だ。
ただ、この本を読むには覚悟が必要である。
なぜなら、F.P.ジュルヌの時計が猛烈に欲しくなるからだ。
まぁ逆立ちしても買えないけどね。