特殊クオーツの分解組立

わけあって写真が公開できないが・・・
今日は上代5万円以上の時計に搭載されている、ちょっと特殊なクオーツの分解組立を行う。

部品点数が通常のクオーツより多く複雑である。
たぶんシンプルな機械式より部品点数は多いかも。
でもこんなの序の口で、もっと複雑なクオーツもあるとのこと。

例のごとく、カンヌキ、オシドリまわりの組立と、輪列受けをきちんと挿入するのに苦労したが、それさえできれば、あとはカンタン。

それから、先生からいろいろな業界の話も聞けて楽しかったです。

シチズン・クオーツ

今日もクオーツの授業。
本日のムーブは、シチズン製である。

ケースの裏蓋を開け、針を外すところから始める。

最初にネジを3本外せば、あとはほとんどのパーツが乗っているだけ。
メーカーが違っても基本的な構造は同じなので、徐々に分解に慣れてきた。
スケッチをしながら分解を進める。

写真の中心にある歯車以外は全てプラスチックの歯車である。
ピンセットで歯の部分を挟むとすぐにやられてしまうので注意しないと。

洗浄、組立、注油をし、最後にテスターで内部電流を測った。
ちゃんと動作していても、電流値が大きいと、機械のどこかに負担がかかっているとのこと。

ミヨタ・クオーツ

ミヨタムーブの分解組立をする。
見た目は安物のムーブだが・・・このクラスのクオーツにしては珍しく、歯車が金属でできている。

通常、安いクオーツムーブの歯車はプラスチックである。
プラスチックの歯車は、扱いを注意しないと、すぐに歯先が削れたり、けば立ったりしてしまう。

午前中に分解・組立をした。
午後から注油の練習であるが、用事があったので午前中だけ帰る。

機械式時計の注油-3

機械式時計の分解掃除を引き続き行う。

前回うまくいかなかった、テンプの受石への注油だが、コツがわかってきた。
途中で、角穴車のネジ穴を潰してしまったが…(汗)、なんとか組立と注油が完了。

組みあがって、まず異常を感じたのは、竜頭が逆回転できないこと。
原因は、カンヌキ、ツヅミ車とキチ車の間への注油ができていなかったこと。
輪列以外への注油も大切である。

タイムグラファーで計測してみる。
テンプの振り角は、姿勢が文字盤が下の状態では270度位あるが、姿勢を竜頭が下の状態にすると200度ちょっとしかない。
ばらす前は、300度越えてたもんな・・・。

注油ミスやホコリが原因である。
というわけで、再度洗いなおしと。

組立は、1日訓練すれば誰でもできるが、注油は奥が深いことを改めて感じた。

スケルトン時計の製作

今日はスケルトン時計の製作をした。
まずはデザインの検討。
必要な部分、削って良い部分を考えながらデザインする。

写真は製作例で、私が製作したものではない。
右が元のムーブで左がスケルトンにしたものである。

ムーブメントの地板や受けをヤスリや糸のこで削る。
最後にメッキをして完成である。

デザインできたので次回から削る作業に入る。
合計8回の授業があるのでじっくり進めることになる。

電気の勉強

今日は電気の勉強。

オームの法則、抵抗の合計の求め方。
抵抗の合計は直列の場合、単純に足し算するだけでカンタンなのだが、並列の場合は・・・どうするんだったけ(笑)

オームの法則が時計の修理にどう生かされるのか謎だが、技能検定試験に出るのでちゃんと勉強しないといけない。
学科ばかりでなく、配線したりテスターで測ったりと実技もあったので、そこそこ楽しめた。

近江神宮 漏刻祭

今日は授業の一環で、近江神宮の漏刻祭に参列した。

天智天皇が日本で初めて水時計を設置したことをたたえ、毎年、時の記念日である6月10日に行われるのが漏刻祭である。

なかなか神々しい雰囲気。

境内には水時計の模型や火時計などがある。

火時計は、線香が燃え進むことで糸が切れ、糸の先に付いている玉がお皿に落ちた音て時を知らせる。
なんと日ロレ寄贈!

漏刻祭の様子。各メーカの代表者が参列している。
最新の時計を神社に寄贈したりする式典がある。

続いて時計宝物館に行く。なんと境内に時計博物館があるのだ。
ROLEXの機械を分解したものや、懐中時計、大名時計、クロックなどが展示されている。
特に必見なのは、皇室の方が使用されていた時計。
他ではなかなか見ることができないと思うし、ヤフオクには絶対に出ないだろう。(笑)

最後に近江時計学校を見学した。近江神宮内に学校がある。
3年制の学校で、ヒゲぜんまいの調整や歯車製作などなんでもやるようだ。
1年目はボンボン時計と目覚まし時計だけで、腕時計はやらないそうだ。
こっち(大阪)の学校では、いきなり機械式を分解したけど・・・。

近江神宮は、時計好きなら一度は訪れる価値あるかも。

デジタル時計の分解とヤスリ作業

午前中はクォーツの仕組みについての勉強とデジタル時計の分解。
デジタル時計は部品点数が少ない・・・。
液晶と基盤を接続しているゴムと小さいバネに注意すればあとはカンタン。

午後からは、円盤状の文字盤を抜くときに便利な道具の製作。
ひさびさのヤスリ作業。
あんなに苦痛だったヤスリ作業がなんだか楽しくなってきたぞ~。(笑)

機械式時計の注油-2

午前中は、小テストと自分のピンセットに名前を刻印する作業。

午後からは、インカブロックのショックバネを外して、受石に注油する練習。
ショックバネは軽く触る程度で外れる。
バネを外して受石、穴石を外すところまでは難なく完了。
だんだん細かい作業にも慣れてきたのかも。

問題は注油だった。
受石の中心部にほんの少しだけ注油し、受石と穴石と合体させるのだが、全然うまくいかない。
まず穴石の中心部に適量を注油するのが大変。
ようやく注油できたと思ったら、受石と穴石を結合するときに失敗。
失敗したら、いちいち洗いなおさなければいけないし。
結局10回以上失敗して今日は終わり。

ETAクォーツの分解組立

今日は、ETA社製クォーツの分解組立。
前回のセイコーに比べると、地板が金属なので、多少高級感がある。

先生の指示通り分解していく。

まずはカレンダー側から分解。
カレンダーを動かすパーツが結構ややこしい。

次に表面。
歯車は金属製だし、歯車の受けには石が入っているし、結構高級なムーブだ。

バラバラになったので超音波で洗って組立。

プラスチックの歯車に比べると組みやすい。
それでも歯車の受けを乗せて、全てのホゾ穴にちゃんとホゾを入れるのは結構大変である。
顕微鏡を見ながら慎重に行う。

組立完了。結局3回分解組立を繰り返した。