ロンクロ

ロンクロと言えば13ZNや13CHが名品だが、本当の名品は懐中クロノだと思う。
各レバー類は、美しく、複雑な形状をしてる。
この機械の特徴は、60秒ちょうどで積算計が、カチッと動作するところだ。
この積算系を搭載している現行モデルはランゲのダドグラフくらいしかない。(量産品では)
ムーブメントはCal.19.73Nと、それより少し小さいCal.18.72がよく見られる。

今回修理したのはCal.18.72だ。
状態は不動。この種類の時計は過去に10個以上修理しているが、不動の原因はほぼゼンマイ切れだ。
分厚い、高トルクのゼンマイを使っているため切れやすいのだろう。
この時計のすばらしいところは、クロノグラフの部品をほとんど外さなくてもゼンマイ交換できることだ。
よく時計の本にはモバードクロノグラフがモジュール化によりゼンマイ交換を容易にした云々と書いているが、それよりずーっと前に実現しているのだ。

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