大阪府時計高等職業訓練校

私が時計を学んでいる学校は「大阪府時計高等職業訓練校」である。

日本にある時計学校はそれほど数は多くなく、ヒコみずの、近江時計眼鏡宝飾専門学校、東京ウォッチテクニカム、そして大阪府時計高等職業訓練校だけだと思う。セイコーの企業内とかにはあるのだろうけど。

大阪府時計高等職業訓練校(以下大阪の学校)の第1の魅力は、なんと言っても授業料の安さであろう。他の学校は年間100万円近くかかるのに対し、大阪の学校はたったの25万円である。
なぜこんなに安いのかと言うと、組合が運営していること、大阪府(市)から補助金が出ていることなどの理由がある。もちろん設備はちゃんと揃っており、タイムグラファー、顕微鏡、旋盤などゴロゴロしてるので(笑)、ご心配なく。

第2の魅力は、講師の方々のレベルが高いこと。
ほとんどの講師の方々は50歳から60歳以上のベテランで、時計修理の現場で働いている現役の職人である。講師の数は生徒より多く、同じ講師の授業は、だいたい1カ月に1回から2回のペースである。人脈を広げる意味でもベテランの方々を知りあえることは魅力的である。

第3の魅力は、2級時計修理技能士の試験の学科が免除されること。
試験の実技は簡単(という噂)なので、ちゃんと学校に通っていれば、2級時計修理技能士は、ほぼ間違いなく取得できる。

第4の魅力は、1年制であること。
高校を卒業したての学生ならまだしも、社会人が2年も3年も学校に通うことは、時間的にも金銭的に困難である。かと言って、数カ月間では十分な知識を得ることができない。
1年間という期間はちょうど良いと思う。

また、生徒の人数が少ない(今年は5名)、卒業後に講師の助手としてはたらく制度がある、お茶が飲み放題(笑)なども魅力かも。

と言うわけで、来年はぜひ入学しましょう。(笑)

シチズン・クオーツ-2

前回分解組み立てしたシチズン6031の分解組み立てを再度行う。
オシドリ・カンヌキまわりの構造を少し忘れていたが、午前中で難なく完了。

午後からシチズン4620Aの分解組み立てを行う。
展開図が無いのでスケッチ&写真撮影をしながら分解を進める。
6031と比べるとやや高級っぽいつくりだが、基本的なところは同じ。
全然問題なく分解組み立てが完了する。消費電圧も問題なし。
最近シンプルなクオーツは物足りなくなってきた。

鉛を溶かす

午前中は鉛を溶かして鉛の作業台を作成した。
カンヌキ等のパーツを調整するときの作業台として使える。
鉛は火であぶると簡単に溶ける。溶けた状態はターミネーターのT-1000みたいだ(笑)。

午後から機械式時計の分解組立。
今回は「エピラム処理」を施してから組み立てる。
エピラム処理は、ステアリン酸を溶かしたアルコールに部品を漬けるだけ。
ロウソクのロウのような成分で、表面の微妙な凹凸を埋めてくれたり、オイルのはじきを良くしてくれたりする。
これをすることでテンプの振り角が大きくなるらしい。

組みあがったので、タイムグラファーで計測してみる。
エピラム処理の効果は・・・全然無いやんけー。
気をとりなおして・・・今回は、ゼンマイをフルに巻いている状態と、ゼンマイがゆるくなった状態の2つで姿勢差を測る。(長弧と短弧)

ゼンマイがゆるい方が時計は進む・・・これって何だったけ(笑)。

顕微鏡

たまには授業以外の話題も・・・。

私は時計を分解したとき、顕微鏡でムーブメントを見るのが大好きだ。
理由はよく見えるから。そのまんまの理由だけど(笑)。

顕微鏡で時計のムーブを見ると、ホコリやキズなど、いろいろなものが見えてくる。

ホコリは予想以上に付いている。私はムーブメントが好きなので、よく裏蓋を開けて眺めたりしているが、あまりお勧めできない。
ピンセットで軽く部品をつかむだけでキズが付くことも分かった。

で、ヤフオクで、学校で使っているのと同じ顕微鏡が出ていたので、思わず購入してしまった。
結構な値段だったが、これでショックバネも怖くない!

スケルトン時計の製作-2

えー写真が無いのですが・・・。
引き続きスケルトン時計の製作をした。

時計の地板は真鍮だし薄いので、ヤスリでどんどん削れる。
思わず削りすぎてしまうので注意が必要だ。

裏面の香箱部分は少し凝ったデザインをしてみた。

次回は写真をアップしますよと。