シチズンの修理

前にやったシチズンをやる。
去年の卒業生が組み立てた時計を、再度分解組み立てするのだが、3割位はちゃんと動いていないので(爆)、ちゃんと動くようにする。
今日は3つの時計をやった。1つはコイル切れでネジが1つ欠けていた。

ところで、この時計、カレンダーを早送りする部品が面白い。
なんだか人が走っているように見えないだろうか(笑)。

試験対策

2級の試験の時計は、セイコー7Nに決まった。
因縁の7N・・・どこまでも因縁だ(笑)。

というわけで、早速7Nの分解組み立てする。

何度もやっている機械なので楽勝だ。
1時間もあれば、ケーシングを含めた全ての作業が完了できる。
入学当時のの自分が、今の自分を見たら、神に見えるだろう(笑)。

試験では、各部品は1回まで交換することができる。
とは言え、ほとんどプラスチックの部品なので、壊さないようにしないと。

穴石の調整

いつものP7001を分解組立する。
今回は、意図的に輪列受けの穴石(赤いルビー)をずらしたものを調整する練習。

穴石部分にタガネを付け、カナヅチで叩くのだが、その力の加減がすごく難しい。
て言うか無理・・・(笑)。
少し叩くだけだと穴石は全然動かないし、少し力を加えると一気に移動する。

そこで、穴石調整器という道具を使ってみる。
これはポンス台にマイクロメータが付いたようなもので、移動量を調整して穴石を押し込むことができる。
これでやると簡単だった。

歯車には遊び(アガキという)が必要で、ピンセットで歯車を上下に動かすと、少し動く位が良い。
かと言ってアガキを大きくすると、歯車同士が干渉するので注意が必要だ。

アガキがほとんど無い状態でだとテンプの振りが弱くなる。
ほんと、少しのことで全然調子が違うのだ。

学校卒業後の進路

学校卒業後の進路を決断すべき時期がそろそろ来た。
時計学校に入学する前は、どこかの修理工房に就職できればなぁとぼんやり考えていたが、収入のことを考えると、現実はかなりぎびしい。
独身であればなんとかなると思うが、妻子持ちの私には非現実的な選択である。

私の目標は独立時計師になることである。
まぁそんなに大それたものでなくても、自分好みの時計を自分で作ることが目標である。

トロイ遺跡を発掘したシュリーマンは、遺跡を発掘するという目標達成のため、考古学の研究者にならず、実業家の道に進み、そこで稼いだ資金を基に遺跡の発掘に成功した。
つまり目標を達成するためには、必ずしもその職業を選択することがベストではないということだ。

時計修理を仕事にしつつ、目標を目指せればよいが、少ないあるいは不安定な収入のなかで、目標を達成することはベストな選択とは言えない。
時計を製作するには、遺跡発掘ほどの資金は必要ないにせよ(笑)、旋盤を買ったり材料を買ったりと、なんだかんだと支出はあり、ぎりぎりの生活の中で、それらの費用を捻出することは困難であろう。
それよりも安定した収入を得た上で、目標を目指す方が達成できる可能性は高い。

というわけで、私は時計とは関係の無い、今までの経験を生かせる会社に就職しようと思う。
まぁ突然、気が変わることがあるかもしれないけど。(爆)

時計学校よくある質問2

来年、時計学校への入学を検討している人がいると思うので、追加で情報提供したいと思う。
他に質問ある人はコメントください。きっと学校に電話で問い合わせするより親切に教えてあげますよと。(笑)

[Q]願書受け付けはいつまでですか?
[A]2月上旬を目安にしてください。ただ今年の生徒で4月の入学式の2日前に願書を出したツワモノもいます。学校に電話して住所を伝えたら願書を送ってもらえます。

[Q]女性ですけど大丈夫ですか?
[A]大丈夫です。男子生徒の方が多いですが、毎年女性の生徒も必ず何人かいます。

[Q]卒業したら就職できるのでしょうか?就職先の斡旋はありますか?
[A]必ずしも就職できるとは限りません。斡旋はありません。ただ時計業界の偉い人とコネクションはできるので就職は多少有利になります。

[Q]生徒は時計関係の仕事をしている人が会社から来ている場合が多いですか?
[A]今年はその傾向がありますが、去年はほとんどが一般の人でした。

[Q]学生証もらえますか?学割できますか?
[A]学生証はもらえません。全日制でないため電車の定期券の学割はできないそうです。他は分かりません。

[Q]生徒が少ないとその年度は休校することもあるのですか?
[A]最低5~6名の生徒が集まらないと、その年度は休校になる可能性があります。

脱進機の勉強

まずは、掛け時計や、目覚まし時計の脱進機の調整方法を学習した。
続いて、クラブツース脱進機の模型を使って、アンクルの出爪、入爪を出し入れすることで、どのような変化があるか学習した。
第1停止量、第2停止量の違いがよくわかる。
それにしてもこの模型、よく出来ているなぁ。

次に顕微鏡を使って、実際の時計の脱進機の動きを確認する。
この顕微鏡は、拡大したものをテレビに映すことのできるスグレモノ。
そのままでは、脱進機の動きが速くて分からないので、テンプの動きを指で止め、少しづつ動かしながら確認する。

最後は元セイコーの方の脱進機に関する講習を録画したビデオを見た。
脱進機の刻音をシンクロスコープで見て状態を確認している。
脱進機の話だけで何時間も語れるであろうすごい人だ。
このような人がセイコーのスイス天文台コンクールでの優勝を導いたのであろう。

卒業後の進路について

学校を卒業してからの進路をそろそろ決めなくてはいけない。
少し前にブログで書いた通り、学校で少し勉強したからと言って、簡単には就職できない。

現在、進路として考えられるのは以下の3つである。

(1)タダ同然の給与で、どこかの修理工房で働かせてもらう。
いわゆる丁稚奉公みたいなものだ。
(2)自営業で時計修理工房を開く。
(3)時計業界以外に就職する。趣味程度に修理の仕事をする。

私は、所帯持ちなので(1)は絶対に無理だ。

(2)は、いかにして仕事をコンスタントにとるかがポイントになる。
経験不足のところは不安があるが、なんとかなるだろう。
なぜなら、経験豊かな先生方がいらっしゃるからだ。
インターネットで集客するのがベストだろうが、それだけで食べていけるか未知数である。

(3)は一番現実的であろう。ただ時計学校に1年間も通ったのにもったいない。
まぁこの不景気だから就職できるか微妙であるが(笑)。

で、私の進路だが、それは次回のお楽しみで。(爆)

某必殺の工具

午前中は、ヤットコの先をヤスリで削って竜頭を回す工具を製作する。
このヤットコ、結構高価なので、削るのは少し勿体ない気がする。
たしか2級の試験で、巻真に竜頭を入れる作業があったと思うので重要な工具だ。

午後から鉄の棒をひたすら削って、先の尖った工具を製作する。
先は極限まで細くする。繊細なヤスリ作業が要求される。
某必殺で使う暗殺用の道具のようだが(笑)、ツツカナを締める時、締めすぎないようにするための工具である。