なぜ自分で時計を作りたいと思ったのか

なぜ自分で時計を作りたいと思ったのか。
理由は、自分が欲しいと思える時計は高くて買えないから。
市販されている時計に、不満があるから自分でつくるわけではない。
もし好きなだけ時計が買える財力があれば、そんな欲求は生まれてこなかっただろう。

小学生のころ、バス釣り用のルアーを手作りしたのも同じ理由からだ。
ヘドンやラパラといった海外製のルアーの価格は、おこづかいの1カ月分に相当したのでとても手が出なかった。
幸い自宅には、端材、ニス、アルミ箔、針がね等、ルアーを作る材料があったので、コストをほとんどかけず、海外製ルアーの模倣品をつくることができた。

同じく小学生のころ、勉強しなくなるという理由で、ファミコンは買ってもらえなかった。どっちみち勉強しなかったが(笑)
お年玉をためてパソコンを買ったが、それで全財産を使い果たしたので、ゲームは買えなかった。
それでもゲームをしたかったので、パソコン雑誌を買って、自分でゲームを作った。
このときの経験が今の仕事に(多少は)活かされていると思う。

時計修理の技能を身に付けたのも、時計の修理代金がもったいないから。
某R社のバルジュー72の時計を日常的に使用していたが、だいたい2年に1回おかしくなった。
巻真抜け、角穴車の破損、ゼンマイ切れ、ネジ込み竜頭の空回り・・・など。
修理の度に5万円ほどの出費は必要だったので、これなら自分でやろうとなった。

お金が無いけど欲しいという欲求は、創造力を生むための必要な原動力である。
改めて、子供に何でも買って与えるのはやめようと思った。

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