ヒゲゼンマイの調整

午前中は、先生が使っているピンセットの説明。
ベテラン職人は、ピンセットを必要に応じて使い分ける。
たぶん20種類以上あったと思う。

どれも感心しっぱなしだが、特に欲しいと思ったのは、受石をつかむピンセット。
私は、受石をよく飛ばしてしまうので、これだと安心だ。
もちろん市販はされておらず、先生の手作りだ。

午後からヒゲゼンマイの直し方の授業。
ヒゲゼンマイをピンセットだけで直す人もいるが、ピンセットでヒゲぜんまいを押さえ、極細のサグリ棒で押す方が失敗が少ない。
実際にやってみたがすごく難しい。集中力のいる作業だ。
慣れていないと、よけいにヒゲゼンマイを傷めることになるのだ。

ひたすら7N

機械式の先生の授業だが、試験対策のため、ひたすらセイコー7N43の分解組み立てを繰り返す。
なので、あんまり書くことは無い。(笑)

ところで、7Nは、コストダウンの塊みたいなムーブだが、唯一の良心はコイルとステーターを固定するネジだろう。
これがあることで、受けを取り付ける際、ローターが動いてしまっても、コイルとステーターは動かない。
あるのと無いのでは大違いだ。

時計旋盤

あけましておめでとうございます。
学校は1/11からなので、授業ネタはしばらくお待ちを。

昨年の暮れに時計旋盤を買った。

重厚な木箱に入っている。

蓋を開けると沢山のツールが入っている。
時計旋盤にしては珍しく、往復台も付いている。

先端ツールなどいろいろ揃っているが、何に使うのかさっぱり分からない。
まさに猫に小判状態だ。(笑)
また先生のところに持っていって聞かねば。

ジャンク部品の山から復活

いいかげん、セイコー7Nを普通に分解組み立てするのは飽きてきたので、ジャンク部品の中から使えそうな部品を集めて、1つの時計を作る。
今日は、写真に写っている黒い文字盤の時計3つを復活させた。

ところで、セイコー7Nの弱点と言えるのがこの緑のパーツ。
カレンダーを早送りするためのパーツなのだが、分解組み立てを繰り返すと、この穴がバカになって空回りしてしまうのだ。

今年の授業は今日で終わり。
その日の夜、生徒同士で忘年会をした。
今年もお疲れ~。

思い出の時計

私が中学校の入学祝いに買ってもらった時計を分解掃除する。
シチズンのクォーツで、20年位前の時計だ。
電池が切れて何年間も放置していた。
分解前に調査したところ、正常に動くし、消費電力も問題無い。
分解を進めると、油もそれなりに残っている。
時計の油って、以外と持つものなのだと、妙に感心。

午後からオリエントのクォーツをやる。
オシドリが特殊な形状だ。
分解前は、消費電力が高い状態。よくあるパターンだ。
で、組み立ててみると、今度は消費電力が低すぎる。
これもよくあるパターンで、コイル切れ、回路とコイルの接触不良、規制レバーと回路の接触不良などが原因だ。
調べてみると、どれも問題無い。結局原因が分からないまま終わった。
また壊してしまったかも。

レポート

今日も朝から夕方までセイコー7Nをやる。
ただ単に分解して組み立てるだけでなく、写真のようなレポートを作成し、分解前の状態を確認してから作業を開始する。このようなレポートの作成は、実際に時計の仕事をしていく上でも、重要な作業になるだろう。

ストップウォッチ

今日はストップウォッチの分解組み立てをする。
実は私、ストップウォッチ好きと言う、ちょっとヘンな趣味(笑)をもっており、今日の授業はとても興味がある。

1つめはワンプッシュのストップウォッチ。
表側は、普通の機械式時計とほとんど同じ。
裏面は、バネやハートカムなどがあり、結構複雑な構造だ。
ちゃんとピラーホイルもある。

2つめは積算できるストップウォッチ。
リセットの構造が、笑ってしまうほどシンプルだ(笑)。
ハートカムは、圧入されているだけで、力を加えると回転する。
リセットは、それをハンマーでたたくだけなのだ。

自分のコレクションをOH

自分のコレクションを持ってきて分解組み立てする。
まずはウォーミングアップにRADOの時計をやる。
キレイなP7001を搭載した時計。たしかヤフオクで3,000円位だったと思う(笑)。
2時間位で分解・組み立てが完了する。

次にロンジンの懐中時計をやる。こっちは1万円位だったかな(笑)。
さすがロンジンと言いたくなるカッコいいムーブメント。面取りが美しい。
ネジの種類がたくさんあり、慎重にメモしながら分解。
基本的な構造はP7001と同じであるとは言え、なかなか手ごたえのあるムーブだ。

バラバラになった状態。

テンプの石にオイルを注すためには、テンプとテンプ受けをバラバラにしないといけない。
テンプ部分を組み立てる作業は、先生に手伝ったもらった。
片手でテンプ受けを持ち、もう片方の手でネジをしめる。
まだまだ修行が足りない。

組みあがったので、タイムグラファーにかける。
振り角はOK・・・と思ったら、振り角が360度になっているし。
これほど振り角が大きいのは、「振り当たり」と言って、良くない状態。
通常は、アンクルの爪石を調整するが、今回は調整の余地がなく、弱いゼンマイに交換するのも無理なので、重たい油を注油してみる。あまり改善されない。今日は時間が無いのでこれまで。
現在の油は性能が良すぎるので、昔の時計は、振り当たってしまうことがあるらしい。

ヤットコとETA2801

午前中はヤットコを削ってラジオペンチみたいな道具を製作する。
これは筒カナを締めるのに使う道具である。
微妙に先が開いているのは愛嬌ということで・・・(笑)

午後はETA2801を分解組み立てする。
驚くことに、アンクル受けも、テンプ受けも、同じネジが使われている。
ゆえに、初めてのムーブだが、特にメモしなくても簡単に分解組み立てできる。

タグホイヤー

午前中は試験対策のため、セイコー7Nをする。
分解前は、動いていないし、発振は無いし、カレンダーの早送りはできない。
まったく・・・前回やったの誰?(笑)。
消費電流は0.6μA。やや低すぎるのでコイル切れだろうか?
動いていないのは、ネジのトルクが足りず、回路とコイルが接していなかったのが原因。
カレンダーは、苦労したが、結局、曜日の板を部品交換することで解決。
7Nは分解すればするほど調子が悪くなる。教材の時計は既にボロボロなのだ。

午後からジャンク置き場にあったタグホイヤーを分解組み立てする。
こちらも不動だが、発振はあるのでなんとかなるだろう。
外観はスウォッチみたいだが(笑)、それなりにしっかりしたムーブが入っている。
ネジの種類がやたら多く苦労したが、分解して洗って普通に組み立てたら動いた。
不動の原因はおそらく汚れていたのだろう。